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7月19日行程表会見まとめ3 内部被曝関係問題・おしどりさんパネエ

文字起こしをしていると、人の喋りを真剣に聞く。
要訳もするから、ちゃんと脳内を一度通さなきゃいけないからマジで真剣に聞く。
そうして聞いていると、人々の喋りに大して様々な印象を抱くんだけれど、
そうして聞いた喋りから想像されるIQ (これは「賢さ」を形成する要素のひとつで
全てではないと思うけれど)を独断と偏見でまとめると、
喋りIQナンバーワンは吉本のおしどりさん。
次が東電の松本さん。
ワーストが園田審議官。
その次が相澤副社長。

おしどりさんの質問は、やり手法廷弁護士の尋問並み。
彼女が問題にしているのは内部被曝、ことに初期のヨウ素による内部被曝の影響だ。
内部被曝の検査は非常に限られており、さらに初期ヨウ素の被曝に関しては、
放射性ヨウ素の消滅・代謝を待ってんだろ、と言いたくなるような後手後手ぶり。

今後、健康被害の圧倒的大部分は内部被爆由来になる可能性が高い。
その場合、γ線の空間線量のデータだけでは、健康被害を受けた人々が
文句を言おうにも、法廷で症状と原発事故の関係を立証することが非常に難しくなり、
泣き寝入りにならざるを得ない可能性が高い。

だから、そのためのデータ、証拠の提示を鋭く求めているのがおしどりさん。
求めている主なデータ・対応は以下の通り。
・ 消防士、自衛隊員等、初期に福島で活動していた人のWBC結果。
・ 初期に福島第一で作業を行った作業員5000名のWBCデータ。
・ 事故初期に安定ヨウ素剤配布の根拠となったデータ。
・ 福島県民健康管理における内部被曝への適切な対処。
(政府はそこで内部被曝に対応すると言っているが、
福島県のほうでは内部被曝は考慮していないと答えている)

政府・東電の対応はひどいの一言に尽きる。
やりとりは以下の通り。




Q:
<被災者生活支援チーム宮元さんに>
・住民の内部被曝について。
福島県庁にたずねたところ、行動記録の問診は
外部被曝についてのみしか考慮しないという答え。
内部被曝の過去推定はセシウムが大量に発見されたときのみということで
代謝の早い子供ばかりを測定しても現時点ではあまり検出されないのでは
ないかと尋ねたところ、
過去の内部被曝に関しては考慮する必要がないという返答があった。

県民健康管理調査は、有識者会議と生活支援チームが行うと聞いたので(?)
宮元さんに聞くが、過去の内部被曝についてどういう見解か

・3/16以降に安定ヨウ素剤が配布されたが、日にち、指示形態がバラバラ。
原子力災害支援チーム(?)は3/29に発足したということだが、
当時どのような指示形態で配られたか知っていれば教えてほしい。
配布の根拠となるデータも。

<保安院の森山さんに>
以前全国から1Fに立ち寄って作業をした作業員のWBCの値を求めたところ、
個人情報保護法によって教えられないといわれたが
消費者庁に確認したところ、
『従業員番号等によって個人の識別が可能であれば
個人情報保護法に該当するが、
   保安院のモリヤマさん、「あいたたたた」って顔になっている。2:17:24
番号それ自体によって個人が特定できない場合、
たとえば別管理の名簿等によって容易に照合できる場合は個人情報に該当する、
しかし、容易に照合できなければ個人情報にはならない』そうなので、
当時の5000人のWBCでのヨウ素・セシウムのベクレル数の組成がわかれば、
過去の内部被曝推定に役に立つのでぜひ公表してほしい。

<園田政務官へ>
警察庁と消防庁のWBC20名分、状況教えてくれてありがとう。
全く問題がないという話だったけれど、
今日原子力損害賠償紛争審査会に行ってきたが、
中で放射線被曝による損害で
消防隊員、警察官の方は晩発障害含めて
賠償するという一文がきっちりある。
現在避難干渉地区で自主避難しているところは
補償されない状況だが、
彼らの賠償の合意はいち早くあったので、。
直後にWBCを受けた人たちが異常ナシなのに
賠償が決まっているというのも妙な話だと思うが
それはどういう状況なのか。
また受けたWBC結果を公表してくれ。


A(宮元):二点目は現時点では答えられない。調べてくる。
Q:一月前から聞き続けている。いつ答えてもらえるのか。
A:知らないので答えられない。検討させてください。
検討するというのはノーではない。認識がなかったので答えようがない。
Q:わかった。欲しいのは安定ヨウ素剤配布の根拠となったデータ、
法律ではなくデータ。あと所管部局のどのような指示があったか。
A:わかつた検討するごめんなさい。

A: 一点目(県民健康管理調査)
まさにそれを実現するための補正予算。
先行的な調査ということで住民の一部についてWBC測定、
あるいは尿測定、内部被曝調査をやっている。
どういう形で調査すべきかを今検討している。
その他同様に補正予算でWBC購入支援予算も手当てしようとしている。
国は内部被曝に対して無視していいとは思っていない。
重く受け止めている。

Q:JAEAで2800人調査し、先行で
飯舘、川俣、浪江で600人
7/11か21に通知がいった、
県で五台WBC購入し11月調査開始、
内部被曝の状態は問診表によって把握、と(政府方針を)聞いていたが
県民健康管理チームではっきりと外部被曝しかやらないと言われた。
問診表で食べ物を記入する欄があるので
内部被曝経口被曝は考慮するのか聞いたところ無理だと答えられた。
行動したところがわかるなら呼吸の吸入被曝を考慮するのかと聞いたが
空間線量による外部被曝しか考慮しないとのこと。
過去の内部被曝をいかに推定するのか、
今の時点でまだ検討中という認識でいいのか。

A:回答の事実も含めて確認したい。
今検討中(県有識者会議で)

Q:園田政務官、さきほど内務被曝は県民健康管理でと回答していたが、
問診表で内部被曝は考慮しないそうだかどうか。

A(園田):私は健康調査で内部被曝をやるとは言っていない。
それは心配のひとつで、政府が安心ですよと言っているわけではない。
県民が心配なのは当然。
それも含めて今後健康調査で対応してもらえると認識している。

Q:わかりましたすみませんみやもとさんもう一度。
過去の内部被曝について
たとえば経口・吸入被曝を今検討中ということだが
どういう形でどういうデータを採取すれば検討できるのか、
今はかっている議案だけでいいから教えてくれ。

A(宮元):県の検討委員会で検討していると聞いている。
私は現時点では知らない。

Q:わかった。それは県の有識者会議で国は関与しないということか。
国からは被災者支援チームのみが関与すると聞いていたが。

A: 国は財政的支援措置や専門家の派遣といった支援をする。
最終的には県が結論を出して行く。
現時点ではそれ以上具体的な話は把握していない。

Q:これからも把握するつもりはないということでいいか。
生活支援チームの方針を聞きたい。

A: どのような議論がされるかに関してはオブザーバーがいるので把握はできる。
どのような議案が選ばれるかということに関して国が関与しないという意味。
Q:わかった。オブザーバーというだけで報告をうけるという認識でよいか。
A:検討会には記憶の限りオブザーバーという形で参加している。


<保安員森山氏>
A:先日の説明は5000人の中で記録レベルが越えた三名に関しての議論があり、
その三名に関して会社名とかをいろいろ申し上げておよその線量まで申し上げたので、
中でもっとも高い人の核種などということになると、一人ということになり
それは個人情報に触れると言った。
5000人の方のWBCの中で福島に立ち寄ってサイトに入らなかった方のデータの
有用性は有意義で、ほとんどは柏崎刈羽から来ている人たちなので、
東電の中でデータの整理ができていないという話だった。
核種の提供ができるかという話であればしていきたい。

Q:
<東電松本さんへ>
4997名のWBC、3月発災直後に1F付近で作業をしていた人々のWBCは
公開してもらえるのか

A: ちょっと私が持っている件数と違うので確認したいが、
柏崎等でWBCを受けた物に関しては、
プラスチックシンチレーターでの検査になるので
ヨウ素かセシウムかという分別機能はない。
総量でいくらかという状況。
こちらについてはスクリーニングレベルを超えたといっても
線量としてはわずかなので被曝線量としては確定している。

Q: 総量でも役に立つと思うので公表お願いします。

A(園田):
・本日の審査会で消防員と警官が賠償対象に入っていたという話。
どういう形でどんな文に入っていたか手元に持っていないので一度確認させてほしい。
WBCの数値公表に関しては前回警察庁総務相等通じて確認してもらったが
その数字で行くと安心できる低い数字だというこだったのでそれ以上のオーダーは
していない。
逆質問だが今この時点でなぜ公表しなければならないのかを教えて欲しい。
俺スゲー賢いこと言ったっ、ニヤッ、て感じの園田さんに一瞬どつきたい衝動を覚えた。

Q: 四月から福島住民が内部被曝を恐れWBCを望んでいたが、
どこも検査をしてくれず、最終的に検査ができるようになったのは5/30.
だからそれ以前の時期に関して福島でWBCを受けている人がいるなら
参考としてその線量・核種ベクレル数を知りたい。

A: それも含め、職員の数値を公開できるのかも含めて検討したい。




Q: おしどりさん
みやもとさんに
・ 6/30に参議院で政府間交渉があり、避難区域の設定にあたって内部被曝を考慮した区域設定をいかにすべきかという問いがあり、7/1から考慮すべきと回答があった。
・ しかし7/6に生活支援チームからは外部被曝のみに関して考慮しているという話があった。
・ 先ほどは県民健康管理について訊ねたが、被災者生活支援チームとして、内部被曝をどのように考慮してどのうよなデータとして扱うのか見解がほしい。

A:
・ 申し訳ないが把握していないので把握した上で回答する。

Q: 
内部被曝に関する考慮の方針を教えてくれ。

A:
被災地の方々がただならぬ心配をされているのはわかるので、国としても現時点では最大の
県の調査に対して財政的・人的支援をさせてもらっている。

Q:
どのように考慮してデータとして扱うか、チームとして統一した見解がないのか

A:
さっきも言ったように、内部被曝をどう評価するかを含めて現在検討中。
当然重要と思って調査・支援の検討をしている。

Q:
放医研等からの専門家の派遣が政府の仕事だという話だったが、
先ほど福島県庁に確認したところ県民健康管理調査には
放医研とJAEAがWBC等を使うがデータを検出するのみで
過去の内部被曝を考慮するかどうかは有識者会議のみが決定するという回答。
つまり、会議に放医研を派遣するという形の人的支援か。

A:
有識者会議だけに派遣するわけでなく必要な助言を県にできるように
専門家・専門的知識で支援する。

Q:
先行調査が開始されており、2800人JAEAでWBCを8月から。
現時点でなぜその回答がもらえないのか

A:
検討中としか言えない

Q:
調査が始まっているのにか

A:
内部被曝に関しては、調査の結果を踏まえてどのような形で
評価・調査すべきかを検討する。

Q:
調査する前の議論においても統一見解はないという認識でいいのか

A:
承知していない

Q:
いつ回答してもらえるのか。

A:
それも含めて検討する。

7月19日行程表会見まとめ2 ステップ2どないやねん

2. ステップ2では何をするのか

ステップ2の目標は「冷温停止」。定義に関しては以下の通り。
・ 圧力容器底部の温度がおおむね100度以下。
・ 格納容器からの放射性物質の放出が管理されている。
・ 追加的放出による公衆被爆線量を大幅に減らしている。
(これは1mSv/yearを目指す、ということ)

これらに関しては、ツッコミ殺到。

<冷温停止に関して>

・ そもそもその定義って誰が決めたのか?(答・色々な専門家と色々話し合った)
・ 専門家って誰(答・色々な人たち。何回聞かれても色々な人たち)
・ 最終的に冷温停止ができてるかどうか誰が判断するのか(答えなし)
・ メルトスルーした燃料がどこにあるのかわからないのに、圧力容器底部の温度が
 下がったからって何か意味があるのか?
 (答・2号3号では「たぶん」燃料の大部分が圧力容器下部にあるので、
 それで効果的だと思ってる)

注・2、3号では水位計の校正すらまだできていない。
1号で水位計の校正前後で「燃料半分ぐらい損傷してるだけ」から「メルトスルーしてた」に
話が変わったことを考えても、この「たぶん」の根拠説明が必要不可欠。

・ 以前の行程表では、原子炉循環注水冷却に熱交換器を用いる、というものになっていた。
 それが今回の行程表では却下されている。
 熱交換器を用いない冷却の場合、冷温停止までにかかる時間がムチャクチャ長くなるはずだが、
 どの程度長くなるのか。計算式を出してほしい。
 (答・長期的な話に関しては今後考えて行く。とりあえず今後3-6ヶ月で可能と見ている。
 これは東電の計算。保安院は確認等をするだけ)
 「東電から持ってきて出せ」という追加質問で終わり。


<放出管理に関して>

・ 格納容器の修復だとか、原子炉を物理的な壁で包まずして「管理してる」と言えるのか。
・ 「閉じ込める」機能を回復する気はないのか。格納容器修復の目処は?
 (東電答・冷却水の温度を管理し、放射線放出量をモニターしていれば、「放出管理」は成立する。
 物理的な壁は特にいらない)

つまり「五重の壁」ってのは単なるオマケにすぎなかったのか…!!!!!

(その少し前に、細野さんはこのステップに関して、
「たとえば原子炉の圧力を低くすることで外に空気が出て行かないようにする等、
技術を集結して実現にもっていく」と言っている。
炉内を負圧にしようと思うとどうしても壁がいるんじゃないのか???
政府と東電で言ってることが違うんだけど、ちゃんと詰めてあんのか?)


<追加的放出による公衆被爆線量について>

上でも触れたけれど、「1mSvを目指す」という表現がかなりの反論を呼んだ。
最初にこれに触れたのは細野さん。
「これは、1mSvにまで持って行くということ。
これだけ破壊された状況で、通常時の基準値に持って行くのは簡単ではない。
しかし、これができなければ冷温停止と納得してもらえないので、がんばってやる。」(要訳)
というような表現だった。

でも上で触れたように、
「えっ、この1mSv/yearと公衆被曝限度の基準値の1mSv/yearって
実は何も関係なくない?」という違和感から質問が殺到した。

対する回答は主に保安院のもりやま氏から出たが、彼は
「これはステップ2の中で施設として目指す数値」であり、「長期的に」
「バックグラウンドを下げて行く」のは今後長期的な課題として考えて行く、
というようなものだったんだけれど、
「じゃあ公衆被曝限度と特に関係はないんですね」という確認に関しては
皆が返事を濁し続けた。

「バックグラウンド」という表現がやたら使われるのも気になる。
まるで自然放射線と同様かのような喋り方をされているけれど、
これは今原発から飛んできた放射能以外の、
つまり今日までに飛んできた放射能からの線量も含まれている。

ステップ2が終わった時点で「新たに出てきてるものが1mSv/yearになったから、これで通常状態だね」
ということにしたかったんだよね。
細野さんがその点をわかってたのか、単に二つの数字の差を知らなかったのかは知らんが
なきゃ「いや、これは無関係な数字です」で済んだわけだから。
それを認めようとしないから、回答がどんどんまどろっこしい正体不明のモノになって行った。
また、モニタリングポストの線量がなんて言ってようが、よくわからん計算をして、
「今出てきてるやつは1mSv/yearだからオッケー」となる可能性も心配される。


7月19日行程表会見まとめ1 ステップ1で何ができたって?

0. 全体的に

7/19の行程表に関する統合会見、書き起こしてみた。
中身的には実にアツかった。記者さんたちが頑張っていた。
でもとにかく長いし(四時間)、全部ぼんっとのっけても
流し読みになっちゃって全然伝わらない気がするので、
テーマ別に編集することにした。

主観的に意訳した書き起こし全文(ツッコミ込)もし見たかったら
@azu_umi宛かコメでご連絡ください。A4で40ページあります。

今週のうお座さんの運勢は、
【全体運】悪気はなくても、遠慮のない言動で周囲からニラまれそう。受身な姿勢を大切に。
だそうなので、「私」と「大臣」という言葉を同一センテンスで喋るたびに
ついニヤッとしてる細野さんの自己陶酔系の神経の太さなどには特に触れず、
慎重に言葉を選んで要訳してみたいと思う。


1. ステップ1をふりかえって

ステップ1終了。
政府・東電側の主張としては、これは
・ 放射能の漏出が大幅に減少
・ 炉とプールが安定して冷却されている
・ 滞留水がちゃんと保管されている
ということらしい。

現在放出中の放射能はセシウムベースで一日約10億ベクレル。
政府・東電はこれが事故初期(水素爆発の時とかと比べて)
200万分の1になった
とか、これは保守的な(多めの)見積もり、
ということを一生懸命アピッていたが、
そもそもステップ1が始まったのが4/17。
ステップ1の成果を評価するなら、比較の基準は常識的に考えて
4/17であるべきだろう。

あの夜中のモクモクが「安定」状態なんですか、とか
滞留水はまだトレンチから漏れてるだろうに、トレンチだの建屋地下だの
水密処理してない建造物から汚染水全部抜いて初めて
「保管してる」って言えるんじゃないのか、というツッコミは特に入らなかったが、
それはもうツッコミどころがありすぎたからだろう。


政府・東電曰く、この10億ベクレルは原発敷地境界で1.7mSv/yearになると言う。
ただわたしにはこの意味がよくわからない。

10億ベクレルのセシウムが放出される。それはわかる。
しかしまず、シーベルトは「吸収線量」だ。細胞が吸収する放射線のレベルなので、
濃度が問題になる。
たとえば10億ベクレルのセシウムを1m四方の地面に敷き詰めて
その上に人を立たせたら、バズビー氏の言ってた計算式を使うと、
300kBq/m2で1マイクロだから、
10億Bq = 100万kBqでは3333.33マイクロ。つまり3.3mSv/hr.
年間では約29シーベルトという数値になるのかな。

大気中で拡散されて濃度が薄まるからこの数字(1.7mSv/year)になるわけで、
だとしたらこの拡散をどういう数字で計算したかが問題になる。それが一点。

これに関しては、どういう計算式を使ったのかという質問があった。
園田審議官は計算式は「あるし出せる。出す」と言った

第二に、これはステップ2に関してもめた点とも繋がるんだけれど、
敷地境界で1.7mSv/yearとか1mSv/yearになったからって何なの、という点。
公衆被曝限度の1mSv/yearというのは、人が被曝する量。
原発由来の放射能・放射線により人を被曝させていい限度が1mSv/yearということだ。

風向き、地形などにより、放射能は溜まる。
いくら新しく出てくるものが1mSv/yearでも、放射能が溜まっていくような場所では
半減期の長いセシウムの場合線量はどんどん上がって行くはずだ。
公衆被曝量制限というのは、そういう場所においても人の累積被曝量が
1mSv/year以下、ということなわけで、
初期に放出された大量の放射能をたとえ無視するとしても(別に無視する理由もないんだけど)
新たな放出が1mSv/yearだろうが、それで公衆被曝線量を
規定以下に維持しているとはどう考えても言えないハズ…なんだけど。
まあこれに関しては次で詳しく。

7月12日 再浮上してきた6/25東京新聞:3/15吉田所長から自治体へファックスの件

まず、こういうツイートがあった。

▼東京新聞 3/15時点で、福島原発吉田所長は、福島県、大熊町、双葉町に、ファックスで、炉心溶融、メルトダウンが進んでいることを報告済み。


で、それと前後してこういうツイートを見た。

メルトダウンの情報もSPEEDIの情報も自治体には届いていた。 それは良いとして郡山市長の原さんはその情報を元に自分の家族だけ即刻ハワイに避難というのはどんなもんでしょうか? 枝野が自分の家族だけ海外に避難させていたのと同じですね。 

地震の6時間後には原子炉内の水位とメルトダウンによる原子炉損傷を予測したメモが官邸に上がっていた。それなのに、だれもそれ以上動こうとしなかった。官房長官も首相もそのメモの存在を知っていた様子がない。


このほかにも似たような内容で、「危険性もわかっていた」というツイートを見たと思う。

寝起きだったせいか、けっこう頭の中で混ざって、3月の12日には東電からメルトダウンとSPEEDIの情報が官邸と自治体に届いていて、なのに自治体の長が周りの住民を自宅待機にしたまま自分の家族だけ避難させたのかと思い、よくこんなニュースがでてきて日本は暴動になってないな、と思った。

でまた、この東京新聞の記事がなっかなか見つからない。デマか?と思い始めたころ、やっと見つかった

燃料損傷程度 東電、震災3日後に報告 国、3週間公表せず

・東京電力が四月六日に公表した1~3号機の原子炉内の核燃料の損傷割合が、実際には震災三日後に試算されていた
・東電は三月十五日に燃料損傷の可能性自体は認めたが、その時点で具体的な損傷割合を推定していたにもかかわらず、国と東電は三週間も公表しなかった。
・報告書によると、損傷割合の試算に関する報告は十四日朝に、経産省や福島県、同県大熊、双葉町あてにファクスされた。通報者は福島第一原発の吉田昌郎所長となっている。

なるほど…。これじゃ暴動にはならんか。

いや、まあ別になってもおかしくはないネタではあるんだけれど。

四月六日に燃料損傷の試算が出たからってそれに大してさほどの反応があったわけじゃない。
その後実際にメルトダウンが確認され、それどころかメルトスルーだというのに、
だからってみんながこぞって逃げ出したかというとそうじゃない。

そうなると、メルトダウンだったからってすぐにみんなを逃がさなかった
政府がさほど悪者に見えない。

家族をハワイだなんだに逃がした、という要素が加わって初めて
「え、他のミンナは見殺しですか?あんた鬼?」となるけれど、
その情報自体はあくまで「うわさ」でしかないしね。

まあ、水位・燃料損傷度とメルトダウンを示唆する情報を上げられていて
それを的確に処理する能力がなかったんだったとしたら、
そんな分際で原子力が管理できると思うずうずうしさは犯罪レベルだし、
メルトダウンとわかってて人を逃がさなかったなら
やっぱり外道なんだけど。



「工作員」って…いいかげんにしなさい


「工作」というが。

たとえば九電の「工作」を考えてみよう。
「ある番組に対する投稿で、原発再開の不特定多数の支援者を装う」
というもの。目的は世論操作。
手段として九電は協力会社に、世間にはばれてはならないメールを
大量に送りつけ、案の定それがバレちゃった、という話。
見事なまでのお粗末さだ。

さて、もしハッピーさんが「工作員」だとしたら。
それは「ツイッター上で内部情報を流しているという作業員という
架空人格を作り上げ、情報操作を行う」というもの。

プロジェクトとして、この二つの質に
雲泥の差があることはわかってもらえるだろうか。
前者はそのへんの暇なおばちゃんがムカついたテレビ番組への腹いせに
使ったりするような手である。九電はそれですらバレるという不細工さだ。
しかしハッピーさんという人格をあの完成度で作り上げるというのは、
MI5とかCIA並みの諜報機関が日本にあるとしたら、
そこならできるかもしれないってレベルの話だろう。

まず、流していい情報と流しちゃいけない情報を選別しなきゃならないわけだが、
これには後々の訴訟対策という観点も含めなきゃいけないから、
弁護士のアドバイザーと最低でも勝俣・武藤クラスの決済が必要な筈。
さらにPR/マーケティングのスペシャリストが基本シナリオを書く。

ネットの架空人格だから作るのは簡単、と思われるかもしれないが、
ネットでありとあらゆる人の目にその人格をさらしながら
破綻なくやっていくことはある意味ではより複雑だろう。
さらに、ネット世論の操作を通じて一般世論を操作しようというのだから、
ネット社会に精通し、さらにネット世論と一般世論の関係に詳しい人がいる。
ニコ動の津田さんとかなら、それなりに的確なアドバイスができるかもしれない。

しかしもしハッピー氏の発言がゴーストライターによるものなら、
ここにもまた一人、別のスペシャリストが関わっているものと思われる。
そしてその人が原発作業経験者とかいうんじゃないかぎり、
現場の風景や雰囲気、技術の意味を解説する人間も必要になる。
ちゃねらーの知り合いに二人ほど、それぐらいのモノが書けそうな人たちがいるが、
どちらもやはり2ちゃんでは相当の存在感を発揮する人たちだった。
そうそうどこにでも転がってる人材じゃないけど、
世の中にはそういう能力を評価する傾向はまったくなかったはずだ。

それぞれの役割においてムチャクチャ優秀な人材をそろえて、
そのチームが四六時中ぐらいの勢いで綿密なすりあわせをしたら、
ハッピー氏を作り出すこともできるだろう。

でも、東電にしろ政府にしろ、そこまではたぶんやれないし、
やれたとしてもやらない。
そこまでの時間的人間的資源を割くほどネットを重視してないのは明らか。

そんなことするぐらいなら、ネットでストリーミングされてる会見で
広報にもうちょっと愛想よくしてこいぐらいのことは言うだろう。


たとえ、たとえば東電の社員で実際の作業員である人に
東電がツイートするよう命じたとしても、
やはりバラしていい情報といけない情報の精査はしないといけない。
手間の大部分は変わらずかかることになるし、
優秀な熟練作業員の時間を毎日そんなことで取るだろうか?
優秀な熟練作業員がそんな注文されて素直に従うだろうか?
やはりこれも、可能性は限りなく薄い。

彼が「工作員」である可能性はほぼないと確信している。

「ほぼない」というのは、そんな可能性よりは、
実際の作業員は同居してるお兄ちゃんで、
ツイートをしてるのはニートの弟だとかいうオチのほうが
よっぽどあり得る、という意味だ。いやマジで。

そしてたとえそういうオチだったとしても、自分の発言を指して
「工作員」呼ばわりされたらお兄ちゃんも
モノスゴイ嫌な気分になると思う。


ものすごい安直に工作員認定下してる人がいる気がするんだが、
彼が福島第一の作業員ではないという確信もないまま
そういう認定公言した人は、三日ぐらい電気のない生活をして反省するか、
最寄の誰かにどついてもらったほうがいいかもしれない。

プロフィール

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